2001年 ドバイ トルコの旅 3 (トルコ2)

写真

    9月15日 (土)
   デニズリのオトガル(バスターミナル)からパムッカレ行きの
  市バスに乗った。間もなく左手遥かに一か所だけ白い丘が小さく
  目に入る。あそこかな?迂回しながら見え隠れするうちに、かなりの
  広がりとなって眼前に現れた。巨大な石灰棚の前の道を、バスは
  さっさと通り過ぎた。石灰棚からかなり離れた所に停留所。何にも
  ないだだっ広い所で、かなり遠くに低い建物が見えた。途中に
  リッチモンド ホテルと看板があった。(中略)
   早速温泉に入った。広々とした屋外プールに一人、気持ちが
  よかった。妻は疲れたと言って、横になっていた。

  タクシーを頼んで、行ってみることにした。もう7時近い。石灰棚の夕日には、間に合わないか?ちょっと長湯が過ぎた。
  車はバス通りとは違う、丘の上を走った。そうか、ここはヒエラポリスと言って、ローマ時代の遺跡だ。北門でチケットを
  買ったが、遺跡は素通りして、ともかく石灰棚へ。
  タクシーに待ってもらい石灰棚を上から見下ろす。とっぷりと日は暮れて、石灰棚は透き通った青さで静まり返っていた。
   

写真     写真

     9月16日 (日)
   デニズリ方面へのバス道との分岐点に北門料金所がある。2日間有効だったので、昨夕のチケットを見せて入った。
  下のバス道とは別の、上方の道一帯は野外博物館ともいうもので、紀元前190年のベルガモン王朝の遺跡が広がっている。
  素晴らしい立地だ。広大なこの丘に都市は築かれ、すぐ下には石灰棚パムッカレ。トルコ語で「綿の城」。
  炭酸カルシウムを含む湯が、長い時を経て沈積し、大地全体を覆ったものだ。ローマ帝国はここを温泉保養地としていた。
  その下方には1本の川が流れ、平野が180度に拡がっている。
   真っ青なトルコ晴れ。陽射しは強いが、風が涼しい。ゆっくり遺跡群を眺め、円形劇場へ。15000人を収容したと
  いうこのローマ劇場は、今も使えるぐらいしっかりした姿で残っている。中央の石の玉座にどっかと腰を下ろし、
  瞑想する。見上げる石の階段をうんこらよっこら最上階まで上がった。素晴らしい眺望だ。遠くから風に乗って楽隊の演奏が
  聞こえてきた。拡声器で何か言っている。日曜日だから何かイベントがあるのかな。そろそろ下りようと端に移動した。
   爆音を上げて飛行機が2機右手から左手へ消えた。後に赤と白の雲がたなびいている。時を移さず、前方かなたから
  4機がこちらにやってくる。途中で2機づつ分かれて大きく紅白の逆ハート型を描いた。えー?航空ショー?
  6機の飛行機は威風堂々旋回したり、左右から鉢合わせをしたり、果ては宙返りをしたり。30分以上もそこに釘付けに
  なった。古代劇場の最上階の観覧席で、広大なパムッカレの大空で繰り広げられる航空ショーを見るなど,
  誰が考えたことだろう。
  

写真     写真

   下の石灰棚付近は大勢の人だ。航空ショーを見るために集まった近郷近在の人達だろう。ヒエラポリス博物館に入った。
  出土品が多数展示されてあったが、ここも大勢の人。今は石灰棚には、やたらに入れない。一か所だけ入れる所があって、
  そこからは裸足になる。ちょっと浸かって出る人、溜まりでピチャピチャやる子供。大部分は、遥か丘の麓まで続いている
  細い流れを裸足で下りる。我々も人々に混じり、下りることにした。立ち止まっては、だんだん畑のような拡がりを眺め、
  また生暖かい流れを歩いた。泳げるほどの所もあって、子供達はびしょ濡れで歓声を上げている。(中略)

   ホテルでタクシーを頼み、バスで来た道をタクシーで戻った。デニズリのオトガルには5時半に着いた。7時半のバスで
  カッパドキアに向かう。車中泊で11時間。
  

ドバイ トルコの旅 4